雑's ニュース なんでも書く

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安倍昭恵さんと鳩山幸さん 悪目立ちしたファーストレディー

何かと行動が批判される安倍昭恵さん。ジャニーズを退所した手越祐也さんの支援者として名前が挙がるなどまだまだ災難が続く。過去に悪目立ちしたファーストレディーといえば、鳩山幸さんという逸材が思い出される。

「宇宙人と金星へ」

相次ぐ発言撤回で信用をまったく失い、いまや政治史から抹消された感すらある鳩山由紀夫さん。総理大臣となった2009年9月、海外メディアがクローズアップしたのは妻の幸さんの方だった。

注目したのは、宝ジェンヌという経歴、ファーストレディーと呼ぶにはギャップのある少女のような外見、不倫からの略奪愛だったことではなく、ぶっ飛んだ体験談だった。

「宇宙人に誘拐されて金星に行って帰ってきた」。大半の日本人はこの衝撃的な告白を海外発の複数のニュースによって初めて知らされた。

「世界で一番弾けたファーストレディー」と小バカにした記事に唖然としたり、とてつもなく恥ずかしかったり、反応は様々。

そんな中、同僚が「内容なんてどうでもいいんだ。日本の首相夫人が海外でニュースになること自体がスゴいことなんだ!」と興奮してたことが印象に残っている。

幸さんはほかにもアメリカのテレビ番組で「トム・クルーズの前世は日本人」と述べたり、オカルト系の香ばしい発言を繰り返していたが、次第に露出は少なくなっていった。

韓流スターで公私混同

政権交代により期待と共に始まった鳩山政権だったが、普天間基地移転を巡り、発言を二転三転させたことで対米関係が悪化。米メディアも鳩山夫妻に興味を失ったのだろう。一年もたずに菅直人さんにその地位を奪われた。

華々しくデビューした幸さんだが、夫の首相在任中は意外と地味だった。
夫が「トラスト・ミー」発言などでさんざん叩かれたのに対し、幸さんについては、お気に入りの韓流スターをたびたび官邸に招くことが「公私混同」と批判されたぐらいと記憶している。

家庭内野党 持て囃され

安倍晋三さんが総理大臣に返り咲いた2012年12月、妻の昭恵さんも2回目のファーストレディーに。当初は順風満帆に思えた。

昭恵さんが「反原発」など政権と対立する極端な主張を持つことも「家庭内野党」などと持て囃され、メディアは好意的に伝えていた。

2016年にデモ参加中の男性2人と記念撮影した画像が出回ったことがある。満面の笑みを浮かべる昭恵さんに対し、男性の手には「アベ政治を許さない」と書かれた紙が掲げられ、まるで合成写真のようだ。

なんと出所は昭恵さんのインスタグラム。「昨日はこんな人たちとも写真を撮ったり、握手をしてみました」とコメントを付けてアップしていたのだ。

奇行としか思えない行動についても、器量の大きさを示すとして賞賛する人がいたぐらい、世の中で肯定された存在だった。

森友問題が潮目

何をやっても容認されてきた昭恵さんへの風向きが変わったのは、森友学園が建設を予定していた小学校の名誉校長として名前が出てきてからだろう。

2018年3月、後に夫と共に補助金詐欺で有罪判決を受ける籠池夫人とやり取りした膨大な量のメールが公開された。

夫が逮捕された籠池さんの妻から「(安倍総理大臣が)権力を使うなら死にます」などと抗議を受け、下記のメールを返している。

「私もどうしていいかわかりません。権力など使っていません。神様はどこに導こうとしているのか。とにかく祈っています。自分たちの保身ではありません。日本の将来のためです」

神様を持ち出す感覚は幸さんといい勝負だが、全文に目を通すと籠池夫人の錯乱気味のメッセージにも律義に返信しており、誠実な人柄は見てとれた。

 

▼日刊スポーツ掲載の全文です。お時間のある方はどうぞ

  1. 昭恵夫人「戸惑っております」
  2. 昭恵夫人「教育に対する熱意は理解」
  3. 籠池夫人「総理には失望しました」
  4. 籠池夫人「天の神様が現れました」
  5. 昭恵夫人「とにかく祈っています」

 

長期政権がアダ?

こんな危うい人達と関わってしまう思慮の足りなさやガードの甘さが批判を招いているわけだが、籠池夫妻が直接アプローチできるとは思えないので、首相夫人の威光が利用されることを承知で、仲介した取り巻きの連中がいたということだろう。

鳩山幸さん以来の悪目立ちするファーストレディーとなった昭恵さんだが、両者の違いは? 相次ぐ失策で与党からも見放されて早々に死に体だった鳩山さんに対し、安倍さんが磐石な態勢を築き上げたこと。

力がなければ邪心で寄って来る者もおらぬ。政権が長く続くといろいろと弊害が出てくるものだね。

桜の記念写真、大分旅行…。そりゃよくないけど、テレビや国会で大きく取り上げて連日騒ぎ立てるほどのことだったのかな。

自由奔放なファーストレディーとして記憶に残る兆しを見せていた昭恵さんを「史上最悪のファーストレディー」と呼ぶ人もいる。この手のひら返しは、ちょっと気の毒。