雑's ニュース なんでも書く

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個人ブログは家庭菜園と同じ…大手に負けない可能性

会社を辞めて実家の農業を継いだ先輩と再会したことで気づいたブログと農業の共通点。前回は情弱アラフィフの泣き言に終わってしまったが、今回はちょっといい話のつもり。

▼前回はこちら

コスト度外視で有機栽培

大手メディアが運営するニュースサイトの対極として膨大な数の個人ブログが存在するように、ハイパワーの農機具を使った会社形態の大規模農業に対して家庭菜園のように個人が趣味として楽しむ農業がある。

個人ブログと家庭菜園の共通点はスケールメリットを意識した大規模運営に負けない可能性を秘めていることだ。記事の本数や更新頻度、収穫量や品種の数ではかなわなくてもコスト度外視でコツコツやっていけば品質の高いものを作ることができる。

健康な生活に欠かせないものとして有機栽培の作物を求めるセレブ層が増えていると聞くが、有機栽培は簡単にできるものではない。朝からピンセットで害虫を一匹ずつ駆除するところから作業が始まると聞けば、気の遠くなるような手間をかけて流通していることが想像つく。

しかし、手間をかけすぎて値段が高くなり過ぎては流通しなくなってしまうので、大半の農家は「有機栽培」を名乗ることが許される範囲で害の少ない農薬などを使用することになる。

一方、趣味の一環で始めた家庭菜園には手間を惜しまない凝り性もいる。長年続けていくうちに品質は市場に出回る商品とは比べ物にならないくらいの素晴らしいものが収穫できることもあるという。ただし、商売として考えたら完全に赤字になる。

ニッチなテーマはブログで

ブログも同様。見せ方一つをとっても画一的な大手メディアに対して、読みやすいよう、目をひくようにとエントリーに合わせて工夫を凝らしている人がなんと多いことか。

自分は窮屈になった実社会やSNS以外で、本音に近い存在証明として、無理ない程度に続けることをブログのモットーにし始めている。あまり手間をかけておらず、ただただ皆さんの意識の高さに感心するばかりである。

そして、個人ブログが大手に負けていないと思う理由の一つは体験系エントリーの充実ぶり。アクセス数が見込めないからと大手メディアでは掲載すらしないニッチなテーマで、結構な数の探訪記やレビューがあることに驚かされる。

アラフィフで迎えた新型コロナ禍を機に自分の半生を振り返っていることは以前ブログで触れているが、その作業の中で今のメディアでほとんど扱われる機会のない懐かしいコンテンツを詳しく取り上げた個人ブログをたくさん見つけてうれしくなった。

旬の話だからと同じような記事をルーチンのように毎日毎日大量に配信してくる大手メディアよりもしっかりと存在理由を示しているブロガーがたくさんいるのだな。10年、20年先にどちらが価値あるのかは自明の理だろう。

自分もそのように経験、体験を世に還元できるようになりたいものだが、あちらこちらへ興味が移ってきた飽きっぽい人間にはその資格も蓄積もなさそう。

肩肘張らずに気ままに今の時代を眺めつつ、ゆるりと自分の半生を振り返っていきたい。更新頻度は落ちても続けていくつもりなので、生ぬるい目でお付き合いいただけたら幸いでござる。