雑's ニュース なんでも書く

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補助金を欲しがる反体制アートって...格好悪い

東京、大阪への「医療崩壊」発言で注目を集めた愛知県の大村秀章知事に対する解職請求(リコール)運動が始まった。呼びかけたのは高須クリニック高須克弥院長だ。

高須院長はこれまでもツイッターで大村知事を度々批判。作家の百田尚樹さん、政治評論家の竹田恒泰さん、中部大学特任教授の武田邦彦さん、ジャーナリストの有本香さんらと6/2に会見を行った。名古屋市河村たかし市長が応援しているほか、地元の空気は伝わってこない。

会見に右寄りとされる論客たちが揃ったことで、イデオロギー対決と捉える県民が出てくるかもしれない。仮に大村知事の県政に不満があったとしても、リコール運動に参加するハードルは高まったように感じる。

テドロス氏とコラ画像

大村知事は東大法学部から農水官僚、衆院議員を経て現在3期目。過去の知事選では圧倒的な大差で対立候補を破ってきた。県民に支持されてきた首長のようには見える。

しかし、対外的に見れば新型コロナ禍を巡って、国や他の自治体に批判を繰り返し、不評を買うことになった。他の事例を示すことで県民に危機感を伝えたかったとしてもだ。

ネットでは大村知事とWHOのテドロス事務局長の顔写真を並べたコラージュ画像をよく見掛ける。当たり前だが好意的なものではない。

不快なアートはアリ

高須院長らがリコールの主たる理由に挙げたのが「あいちトリエンナーレ2019」の中の企画展「表現の不自由展・その後」への税金支出だ。

天皇や戦死した日本兵への侮辱とも取れる展示内容が物議を醸し、脅迫が相次いで一時中止になったり、限定公開になったりしたアレだ。

企画展について個人的な考えを述べる。キレイキレイな古典芸術はともかく、アートとくに現代アートに不快な表現は付きもの。問題提起のない作品の方が珍しく、政治メッセージもよく見掛ける。

ジョン・レノンは?

一方、作品自体はアリ(アリなだけで好きではない)でも、政府の補助金をもらって反体制の作品を並べることには反対。不敬とか不謹慎うんぬんではなく、"お上の御墨付きの反体制アート"という状態がこの上なくみっともないからだ。

平和活動に一時のめり込んだジョン・レノンは、ビートルズ時代に英女王から貰った勲章を返している。体制批判とはそういうものだよ。経産省から活動費を受け取ってるパンクロッカーとか、文科省推薦のラッパー兼クラブDJとか様にならないよなぁ。居たらゴメンナサイ。

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なので「表現の不自由展・その後」に予算を投じたり、国や名古屋市にお金を出してと要求している愛知県に違和感をバリバリ覚えるのだ。文化が成熟していない島国育ちゆえの、浅薄で憐れな偏狭さが染み付いてるだけかもしれないけれど。

感情的にも映る発言

新型コロナ禍での大村知事の対応である。

まず、4/2に専門家会議が医療供給体制が切迫している都道府県として東京、神奈川、大阪、兵庫と共に愛知にも注意を喚起した。大村知事は「軽々と言われると迷惑だと抗議した」という。

当時、感染者数が日毎に増加しており、首長ならパンデミックに備えて、むしろ慎重に発言すべき時期だったはず。そして、自らは国に「干渉するな」とばかりに抗議しておきながら、5月下旬の東京、大阪に対する「医療崩壊」発言である。ダブルスタンダードとしか思えない。

元宮崎県知事の東国原英夫さんは、大村知事の「医療崩壊」発言に対し、5/30のツイッターで「大村知事の事は氏が国会議員の頃から知っているが、時々『意味不明』『摩訶不思議』『余計な事』が見受けられる」と指摘している。

徹底的にやっちゃえ!

大村知事は「表現の不自由展・その後」の後、即位礼正殿の儀に出席して周囲を驚かせたこともある。これまたダブルスタンダードに思えるが、何も考えていない、というのが正解か。

単なる変わり者なら行動理由を考えるだけ無駄なのかもしれない。県民ではない大阪の吉村洋文知事がリコールに賛同を表明したり、先の展開は混沌としている。

高須院長は「謝ったらリコールを取り下げる」と言ってるらしいけど、どうせなら徹底的にやり合ってくれないかな。東京都民なので無責任にそう思う。

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