中国は無人ロボで餃子を届けてる、日本はマスクを作ってる
先端技術による新社会の実現を誇示する中国。技術はあっても社会の受け入れに課題が残る米国。日本はとうの昔に後れを取っていたことを新型コロナ禍で再認識する。
中国のオフィス街で自動運転の無人ロボットを使って餃子を配達している様子がニュースで流れていた。新型コロナ対策として、チェーン店が2月から始めたサービスで、利用者はスマホを操作して受け取っていた。
一般道路を使用しているが専用レーンではない。無人ロボットは乗用車と比べて極端に小型で低速。接触事故や渋滞が発生しそうでヒヤヒヤする。少し前にはドローンによる配達も見た記憶がある。
お国柄を考えれば、海外へ自国技術の優位性をアピールするためのプロパガンダかも知れない。緊急事態宣言の解除と同時に観光地に人が押し寄せてたモン。餃子を食べるのに無人ロボを使うほどの危機感は持っていないよなぁ。
というわけで100%そのまんま受け取ることはできないとはいえ、日本なら反対意見が多くて実証実験の許可すら簡単には下りなかったことは間違いない。
課題山積のアメリカ
アメリカでも配達ロボットの開発、実証実験が進む。新型コロナによる営業自粛を受け、レストランと個別に契約して配達を請け負うケースも出ているが、手数料の高さに不満を漏らす店主も多く、政府の補助がなければ使い続ける余裕はないという。
また歩道を移動する配達ロボットに対して「歩行者や車いすの邪魔になる」と批判の声が上がってるそうだ。非常事態では国策を強引に進める社会主義国の方が圧倒的に有利なのではないかと心配になる。
後れを取る日本
日本はといえば、道路交通法の規制で公道を走ることすらできない。これまたお国柄か。法改正、ルール作りが必要だとの声はたびたび出ているが、役所や業界の反対で変えることができない岩盤規制の一つなのだろう。
大手家電メーカー(既に台湾企業の傘下だけど)の作るマスク、自動車メーカーの作る防護シールドもありがたいけれど、世界から見たらとうの昔に先端技術の分野で後れを取っていることを改めて実感した。