雑's ニュース なんでも書く

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LP盤を聴くまでの「神聖な儀式」 ネット配信では味わえない

チェルノブイリ原発事故を取り上げた広瀬隆さんの「危険な話」がベストセラーになり、政界を揺るがせたリクルート事件が発覚した1988年。秋からは昭和天皇が体調を崩され、イベントの自粛が相次ぐなど閉塞感が世の中を覆った年だった。

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6/14にオンエアした音楽バラエティー番組「ユメルのモナリザラウンジ」(MUSIC BIRDほか、日曜深夜24時~)のクイズコーナーでは1988年のヒット曲を取り上げた。

オープニングで流れたのは、パーソナリティのシンガーソングライター、茜沢ユメルさんが「今だからこそ聴いてほしい」と薦めるCINDYさんの「愛がさびしい時」(1991年)。寄り添うことをテーマにした作品という。

ラジオ聴き「お取り寄せ」

この曲を収録したアルバム「Don't be afraid」は、茜沢さんが初めて自分で購入したCDだった。まだ香川県に住んでいた頃、ラジオで聴いてCINDYさんの声質が好きになり、地元のショップで取り寄せたそうだ。

CINDYさんに対する茜沢さんの思い入れは、同じはてなブログのこちらの記事にあるので、ご一読ください。

hikariyume.hatenablog.com

レコードの時代に育って

地方都市で育った筆者の少年時代には、まだCDがなかった。お気に入りのアーティストの発売日には、放課後になると自転車で駅前のレコード店に急ぎ、大きなLP盤を小脇に抱えて片手運転で慎重に帰宅したものだ。

帰宅後も油断できない。焦って傷でもつけたら大変。はやる気持ちを抑えてプレイヤーの蓋を開け、ターンテーブルの上に盤を乗せる。針が落ちスピーカーから初めて聴くメロディが流れてくる瞬間はいつも至福の時だった。

商品番号を調べて取り寄せたり、盤面の汚れを拭き取ったり、聴くまでにあった「神聖な儀式」の記憶もあって、当時聴いていた音楽には特別な思い入れがある。YouTubeや配信サービスは手軽で便利なんだけどね。

いまCINDYなら?

番組では続く「クイズ!あの頃のメロディ!!」で、中山美穂さんの「人魚姫 mermaid」を出題。オリコン週間チャート、ザ・ベストテンなどで1位に輝いたこちらを作曲したのもCINDYさんだ。

その後、山下達郎さんのツアーやレコーディングにコーラス参加するなどアーティストとしてますます頭角を現すが、2001年に移住先のロサンゼルスで43歳という若さで亡くなったそうだ。

新型コロナ禍の今、CINDYさんはどのような作品を届けてくれたのか。その才能がとても惜しまれる。

「ユメルのモナリザラウンジ」は1960~90年代のJ-POPを中心にした音楽バラエティー番組。シンガーソングライターの茜沢ユメルがメインパーソナリティーを務め、毎週日曜深夜24時からTOKYO FMグループの音楽専門衛星放送「MUSIC BIRD」のほか全国100局超のコミュニティーFMでオンエアされている。