雑's ニュース なんでも書く

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岡田晴恵教授がクラクラした数字…新型コロナ報道

白鴎大学の岡田晴恵教授をテレビで見ない日はない。新型コロナウィルスに関する情報とその情報を読み解く力で一番頼りにされている。

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岡田教授を初めて見たのは、感染症の専門家として2/5のバラエティー番組「ホンマでっか!?TVに出演していたときだ。メディアが新型コロナをまだ新型肺炎と呼んでいた頃、楽観視する出演者が多い中、日本における新型肺炎の感染ピークはまだまだ先にやってくると警鐘を鳴らしていた。
その岡田教授がコメンテーターとしてレギュラー出演する4/23の「羽鳥慎一のモーニングショー」で、ある数字を聞いて「頭がクラクラする」と発言した。慶応大学病院が手術前、入院前の患者にPCR検査を行ったところ、6%が新型コロナ陽性だったというのだ。すべて無症状者で市中感染率を示す可能性が高いという。
この数字を示したのはコメンテーターでリモート出演していたテレビ朝日の玉川徹氏なので、岡田教授は事前に知らされてなかったのだろう。驚きというよりも悲壮感すら漂わせ、院内感染ひいては医療崩壊を防ぐため、すべての入院患者にPCR検査を実施するよう訴えていた。

方針転換の前に根拠を

また、玉川氏は専門家会議の発表を追随するだけのメディア報道にも疑問を呈した。専門家会議のメンバーの一人が1月下旬に放送されたNHKスペシャルで「日本はPCR検査を絞っているから感染が抑えられている」旨の発言をしていたことに触れ、専門家会議が4/22に出した提言でPCR検査を積極的に実施するよう求めていることとの矛盾を指摘したのだ。 
玉川氏は、政府が示す方針というもの自体はそもそも臨機応変に対応すべきと断ったうえで、変更した根拠や理由を明らかにしていないことを強く批判した。昨年末から今年にかけて大手メディアでは、厚生労働省の言葉を引用する形で、新型肺炎への過剰反応を危惧する記事に溢れていた。だからこそ、前述した岡田教授の「ホンマでっか」でのコメントが異彩を放っていたのだ。
いまも国が出していた当初の楽観論を信じているかの如く、自分は若いから大丈夫、致死率が低いから大丈夫、○○だから大丈夫と口にして普段と変わらぬ行動をしている人が少なくない。早い段階で国が「当初の見通しは間違っていました」と大々的にアナウンスする必要があったはずだ。メンツにこだわっているのなら、罪は深い。

ドッジボール危険では?

もう一人のコメンテーターで女優の高木美保氏も、公園で見掛けた子供たちのドッジボールに感染の危険はないのか、という新しい視点での注意を促すなど(ボールを介した感染の危険性については、池や道路を挟んでのテニスのラリー動画にも同様に感じる)、番組は有益なコロナ情報に満ちていた。
朝のワイドショーがこれだけ充実していると感じるのは、政府、官庁の対策が後手後手に回る中、発表を垂れ流しにする新聞やニュース番組に有益な情報が見られないことの裏返しか。首相、都知事による相次ぐ緊急会見でのやり取りを見ても、大手メディアの体たらくは否めない。